愉しい昼食

浅井 孝郎*
何年ぶりであろうか、今日の昼食はインスタントラーメンの「日清の出前一丁」ここのところ、私の外出がなく 毎日朝、昼、晩の献立もネタ切れになるらしい。
私も病気になるまでは「朝晩はちゃんと作りますから、昼の食事は自分で好きに作って!」との奥さんの申し出を素直に聞いて、「男の料理教室」などに出かけそれなりに楽しんだ。友人たちにも「昼ぐらいは女房孝行してやれよ」と自慢にしていたものだ。
定年退職後の我が家は毎朝NHKのドラマを見ながらの朝食である。
今、放送されているドラマ「まんぷく」にヒントを得てのインスタントラーメンの登場であろうか。この献立は私たちに思わぬ思い出を引き出してくれている。
その昔、子育て中は、大変お世話になった。つまり調理が簡単、子供たちが喜ぶ、お安い、トッピング次第でバランスのとれた昼食となる。しかし子供たちは、ときどき「上に何ものせないで!ラーメンだけをツルツルッとたべたいのに!」と言っていた。
また長女が、小学三年生の時、盲腸の手術をして、お友達がお見舞いに来てくれた。全快祝いに当時新発売のカップヌードルをさしあげようと思い、買いに走ったが、どこも売り切れであった。そこで私の会社関係のデパートの外商に頼んで融通してもらった事を思い出す。それほどの人気であった。
またその長女が、中学生になり、英会話塾からカリフォルニアに夏休み一ヶ月ホームステイすることになった。何か子供のお土産として安くて珍しいものと思いつき、「ヌードル」と言うアメリカ的な名前も気に入り持たせたところあちらのお友達に大変好評だったと帰国後も楽しそうに話をしていた。
その「カップヌードル」が四十年以上経った今でも健在で食卓をにぎわしている事は奇跡である。
研究に研究を重ねた人たちの努力、真心はこれからも受け継がれていくことだろう。我が家でも、子育て中、孫、ひ孫に続き、この爺婆も久し振りに食べて期待を裏切らない味と共に思い出が甦り、愉しい二人の会話がはずんだ。
最近では色々な会社が参入して、販売合戦をしているが、ドラマを見る限りにおいては他社に乗り換える気持ちにはなれない。何事も発案者のヒラメキ、苦労には頭が下がる。    ドラマはまだまだ続くようだが、美味しいラーメンを作って下さった「萬平さん」に感謝して、完成するまでの努力の過程に目が離せない毎朝である。
今月のテーマ   自由題
* 八期生浅井伸子さんのご主人です。(HP管理者)
コメントはこちらへメールして下さい。その際、文中冒頭に「HPコメント」と記して下さい。 メールはHP管理者へメールしてください。
 

<コメント欄>   当欄は上記のメールをコメントとして掲示するものです。
 

アクセスカウンター