発端:毎日新聞「余禄」から : 楽天的な幻想
今朝の毎日新聞朝刊一面の「余禄」欄に面白い記事が載っていたので、ピックアップしてみました。
その中から、主要文を引用したのが次の文章だ。
仏詩人で駐日大使も務めたクローデルは80歳を迎えた時に書いた。「目もだめ、歯もだめ、耳もだめ、呼吸もおぼつかない! しかし、とどのつまり、
それらのもの無しでも満足に生きていけるというのは驚くべきことである!」
ある米国の心理学者にいわせると、人間は常にありのままの自分を意識していると抑うつ状態になるのだとか。
人がうまく生きていくには、自分についての楽天的な幻想・・・・ポッジティブイリュージョンが欠かせないということらしい。
高齢者の幸せな老後もこのイリュージョンをうまく操る技にかかっていよう・・・
として、高齢者ドライバーの幻想、即ち、自分の運転技術への自信というイリュージョンを戒めていた。
私はね、吃驚した。何故なら、自己を知ることに限界はないと思っていたからだ。
だが、この記事は、知り過ぎてはいけない、と主張しているのだから、目から鱗の考え方である。今まで思ってもいなかった考え方だからである。
確かに、俺たちは天使じゃないのであり、悪魔的なときもあるのであるからそれを悔やんでも意味ないと言えるのだろう。