- 伝統:インテリジェンス音痴
小生が注目したのは、標題にある「抑止の武器ジレンマ」、即ち「接触確認アプリ」の感染抑止とプライバシーのバランスの間にあるジレンマではなく、
日本政府のIT戦略を担当する中央官庁幹部が、「日本に接触確認アプリなんて考え方はこれまで全くなかった」と明かしたことだ。
中国・韓国はとっくに実用化してるのに。それでもIT戦略の担当かと云いたい。民間なら遠に窓際に座って無駄飯食ってるはずの人のこの体たらく。
まさに責任を果たしてないと云わざるを得ない。
あっちこっちの顔色見て、波風たたないようにしてるのだろう。日本の役人も落ちたものだ。
もう一つの可能性は、アイデァを汲みあげる仕掛けがない可能性がある。民間で云う「改善提案制度」だが。
50万役人が、提案すれば、中にはいいアイデァがあるはずなのに惜しい。役人の世界って、地位を跨いだ物言い、即ち、提案はご法度なのかもだね。
何しろ、原価低減という考えと無縁の浮世離れしたところだから。
昔から日本はインテリジェンスに弱かった。太平洋戦争の指導者、例えば有名な連合艦隊司令長官山本五十六元帥をみても、インテリジェンス思考はない。
それは、ハワイ真珠湾攻撃で、攻撃目標が飛行機とか軍艦とかで、重油タンクなどの重要インフラが攻撃対象ではなかったことがそれを証明している。
お粗末な頭脳なのが分かる。
- インテリジェンスとは
インテリジェンス(Intelligence)とは「客観的データを解析した後に導き出される知恵」の意味だ。
客観的データはこの世に満ちているが、その中から、知恵をくみ出すのがインテリジェンスであり難しい仕事だ。
- 役人のレベル低下が原因
最近、役人のレベルが落ちている。敗戦を経験して少しは益しになったかと思っていたが、相変わらずである。幾つか例示すれば次の通りである。
- 例1:東大法卒、司法試験合格、法務省に入り官房長、事務次官を歴任し、今は東京高等検察庁検事長の地位にある人のかけ麻雀。
- 例2:森友学園文書改竄で処分された当時の理財局長だった佐川前国税庁長官
- 例3:火事場泥棒のような発想の政府首脳
東大法卒とか東大経卒とかのエリートたちが出世主義の徒に堕ちたようだ。
試験と実社会とは全く違うからがり勉の限界と云うことだろう。
ネット情報に由れば、佐川前国税庁長官は、3人の兄に学費を出してもらって東大経済を卒業したとか。だから、出世主義は止むに止まれぬ道だったかも知れない。
だがその所為で、自殺者が出たのだから、迷惑な自己中である。
- 必要な人材
中国も大学受験はわが国以上に熾烈と聞いている。だが遠に「接触確認アプリ」を実用化している。
と云うことはがり勉でもプラスアルファがあれば務まるということだろう。
このプラスアルファがわが国と中国との差を生んだと考えられる。だからこのプラスアルファが何かをよっぽど考えないと、わが国の将来は暗い。
多分、好奇心、指導力、冒険心、積極性(大風呂敷)、使命感(やる気)、鼻利き(知的センス)、恒産持ち、英語力、現場力、競争力、智謀、などだろう。
こじんまり出来上がった人では駄目だろう。
- 提案制度
役人の世界は上下の風通しが悪い可能性がある。エリート官僚を「雲の上のような人」と書き込むくらいだから、物言うのは憚られることだろう。
従って、制度としての提案制度を導入すべきだろう。そしたら今回程度のアイディアならそんな難しくはないから、ひっかかるはず。
兎に角、何らかの方法で、衆知を集める必要がある。提案制度はその方法の一つに過ぎない。要はアンテナ張ることだ。組織として。
- インテリジェンス省(知恵情報省)が必要
わが国にはインテリジェンス省(知恵情報省)が必要だ。但し、人材はプラスアルファの人材で構成するという縛りが必要だ。
組織的にインテリジェンスを研究し、政策に活かすべし、となる。
研究は、業者任せにせず、自らが実践するレベルでやるべきだろう。
役人は予算さへとれば後は業者任せで、報告書書かせて終わりが多いから、それでは現場力は育たないはず。指導者だって育たない。
- おまけ
以上、幾つかアイデァを書いたが、思いつくのもこの程度で世間並。
だが、インテリジェンス省、俺がもう少し若かったら挑戦するところだ。
仕事は面白いだろうから。だが、若返りが条件。ファウストのように。でも魂は売らないよ!悪魔メフィストに。・・・丸儲けが条件さ!
・・・これくらい大風呂敷広げれば、プラスアルファは満たしてるだろう。・・・問題はがり勉だが!これが若返り以上の超難問だ。