フリーマーケットにて

H26/9/22
石井俊雄
先日は、青梅市役所前広場で開かれた、「東北大震災復興支援のためのフリーマーケット」なるものに行ってみた。
お目当ては、友人に聞いたことだが、そこで売り出される身障者が作った草履だ。 これは、冬、家の中で履くと、柔らかくて、暖かくて、素材が綿ならピッタシ足に馴染むし、 だからコケ難いし、年寄り向きなのだ。 だが、11時ころ行ったらもう売り切れていた。・・・残念。訊いたら35足しか作られなかったとのこと。 そこで、他のものを漁ってみた。 昔、世田谷ボロ市とか云うのに行ったことがあるが、要するに、そのようなものだ。
見つけたのは昔懐かしいレコード。シングル盤は50円、LP盤は100円だとか。 そんなのが無造作に置いてある。数にして100枚ほどだ。 それを、全部チェックして、シングル版を2枚、LP版を1枚選んだ。 しめて200円の買い物だ。
昔、中古レコード店に日参したことがあった。 結構高くて、例えば、美空ひばりのSP盤は、確か、2000円だった。 昭和、50年代のことだ。 シングル盤でも、7〜800円はした。 それが、ほぼ30年後の今、フリーマーケットとは云え、50円とはね、時代の移ろいを感じた次第。
レコードを買っても、再生機がないと聴けないと思うだろう。でも、ジャケットを見るだけで楽しいのだ。 昔を思い出せるから。
そこで買ったレコードの写真を掲げます。「黄色いリボン」と「ゴッドファーザー」のものだ。 よかったらご覧ください。
なお、映画 「ゴッドファーザー 愛のテーマ」 にリンクを張っておきますね。 この曲は、ニノ・ロータの最高傑作だと思う。生きるためには殺し相わざるを得ないという、 ヴィトー・コルレオーネ一家の厳しさ、哀しさ、が出ていると思うから。
そこへ行くと、「黄色いリボン」の方は、単純なものだ。何のけれんみも無く、 単純明快なロマンの世界に浸れるのだ。 でも、餓鬼のころなら知らず、この歳では、もう、世間ずれしてしまって、 その単純明快なロマンの世界というものが、 長続きしない極短命な存在に過ぎないことを、身に染みて知っている。 そして、人生とは、ロマンの世界とは程遠く、むしろ、生きるための戦いの場であることも。 だから、「黄色いリボン」の方は、聴かないでおこう。 その方が、嘗ての戦士にして今は老兵の身をかこつ我々に相応しい。
家内も一緒だったので、何か買っているようだったが、1時間半ほどで、帰路についた。 自転車は、戦利品で一杯だ。でも、会場を出た途端、会場に隣接するブティックのようなお店で、 入り口の前にレコードが置いてあって、無料、ご自由にどうぞ、と書かれていた。
その中で、「懐かしの唱歌・童謡名曲集」、「オリジナル原盤による戦前昭和歌謡」、「日本の流行歌(戦後篇)」 に注目。何れも数センチの厚さのボックス仕立ての全集ものだ。 中身は、全部カセットだ。 小生すっかり気に入ってしまい、店の人に、3つともいいのか?ときいて、いいと云うので、 貰って来ちゃいました。 自転車は、もう、ボロだらけなのも構わずに。 特にいいのは、「オリジナル原盤による」という文言。編曲してあると、つまらない。無いより益しだけど。
そんなことで、意気揚々と引き上げてきました。 又しても、嫁にダンボールごと捨てられるものを増やしてしまった! ・・・と聊かの後悔の念を抱きながら。
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