映画「ゴッドファーザー PARTT〜V」

石井ト
昨日の5月6日(水)にBs103で放送されたアメリカ映画「ゴッドファーザー PARTU」を観た。
以前にも何回か観た映画だったが、今回みても面白く、飽きない良くできた映画だと思った。
特に、良かったのは、アメリカ社会の暗黒街に生きるイタリア系移民の生き様をドン・コルレオーネ・ファミリーを中心に描いた脚本、 それを音で表現した音楽、その登場人物を演じた役者の演技、である。
ところで、「ゴッドファーザー」は、PARTT〜Vの三部作である。いずれも大ヒットした映画なので、その概要を表にしてみよう。 次の通りだ。
PART製作年監督脚本キャスト音楽製作費興行収入アカデミー賞評価
T1972コッポラコッポラ
プーゾ
マーロン・ブランド
アル・パティーノ
ロバート・デュバル
ニーノ・ロータ6M$245M$作品賞
主演男優賞
脚色賞
U1974ロバート・デ・ニーロ
アル・パティーノ
ロバート・デュバル
13M$193M$作品賞
監督賞
助演男優賞
脚色賞
美術賞
作曲賞
32
V1990アル・パティーノ
ダイアン・キートン
アンディ・ガルシア
ソフィア・コッポラ
54M$137M$
註1 「コッポラ」は「フランシス・フォード・コッポラ」
註2 「プーゾ」は「マリオ・プーゾ」
註3 「M$」は100万ドル
註4 「評価」は「アメリカ映画ベスト100(1998年)」の順位。 詳しくは、ここをクリック
註5 PARTUのアカデミー賞の作曲賞が、「愛のテーマ」だ。
  1. 所感
    1. 彼らの稼ぎが凄い。計算すると、73M$:約8000億円を掛けて、575M$:約6兆3000億円をゲットしてる。
    2. ニーノ・ロータの曲が凄くいい。1つは「愛のテーマ」、もう一つは「ゴッドファーザーワルツ」。 詳しくは、ここをクリック。 アメリカ社会の暗黒街に生きるイタリア系移民の悲しくも壮絶な生き方が音になっている。
      ニーノ・ロータはイタリアの作曲家で、映画音楽は余技で、本職はクラシックの作曲だそうである。 聴いてみようとしたが、ネット上での音源は見つからなかった。努力不足かも。 イタリア人って結構面白い。15世紀ころのことだが、音楽の基礎を築いたのは、イタリアのキリスト教会の僧だった。 和音を発見したのは、ギリシャ人のピタゴラスだが、ギリシャ・ローマと、西洋音楽には大きく貢献しその伝統が今に繋がっているようだ。
      今度のパンデミックでも、自由奔放そうに見える国民性が、一旦ことあると、ぴったり固まって足並みが揃うところが流石である。 彼らに言わせると、「生きることが大事で、生きてさへいれば、後は何とかなる」そうだ。 この割り切りが素晴らしい。我々みたいにこれ半分、あれ半分とかではなく、ばっさり思い切るのだ。 ・・・これが国民レベルで揃うところ、流石、嘗てのローマ帝国の後裔だよね。 一度は世界制覇した経験を持つ民族、その余裕だろうか、酸いも甘いも噛み分けた音楽「愛のテーマ」は。
     
  2. おまけ
    イタリア系移民の作曲家として有名なのに、ヘンリー・マンシーニがいる。 彼は1924年生まれのイタリア系アメリカ人だ。 有名なのは、幾つもあるが、幾つか挙げると次のがある。
    • ティファニーで朝食を
    • シャレード
    • グレート・レース
    • 山猫
    この中で、一番いい曲が入っているのが「グレート・レース」だ。映画自体はドタバタだが、音楽がいい。 聴いてみますか。ここをクリック
    もう1曲、いいのがある。それは、イタリア・フランス合作映画「山猫」だ。 ヘンリー・マンシーニが音楽を担当した映画だが、お勧めはショスタコーヴィッチの作曲になる「第2ワルツ」だ。 この選曲は流石マンシーニであると思う。聴いてみますか。ここをクリック
    我々がよく知ってるウインナーワルツとは、全然違うよね。どこか沈鬱にして華麗、これがロシア風というのだろうか。メロディが素晴らしい。
 
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コメント
谷川眞雄
谷川です。私も見ました。最後の殺戮場面、昔年の積年の復讐、鋭い細身の刃が怨敵の腹部から心臓部へ深く切り上げる、切り裂く一瞬目を背けました。 (2020/05/07 20:08)