心の故郷

野中 進
明けましておめでとう御座います
早くも1月が過ぎ去ろうとしています。
石井浩四郎君の「訪問記」 三井所君 徳永君の「隔林亭」についてのエッセイを読まさせて頂きました。 昨年は闘病中であったため年遅れの感は免れませんが、 当時を振り返ってみると昭和25年に「隔林亭」の東側の市営住宅の一角に移り住んでいましたが、 平成元年に住居を鍋島に移転したためその後帰省しても訪れることもなく時は過ぎてしまいました。
然しながら、小生にとっては心の故郷は今も神野公園近辺ににあります。当時市営住 宅の西側に玄関があって立派な石門が立っており、「隔林亭」はその奥に南面してあり、 西側の藤棚に連なっていました。更にその西側には多布施川から引いた水路が横切っており、 池の真ん中に小さな島がありそこには建物はなく小さな土橋で繋がっていました。 その後ろ側に築山が二つあり、その為に土を掘って運んだ後が、溜池となり市営住宅 の北側にありました。当時この池が子供たちの格好のプールとなって泳いで居ました。 更に公園の南側奥に相撲場が有りそこで相撲を取ったこともあります。 東側の原っぱは、競輪選手の練習場があり、時には草野球場に変身しました。
当時日進小学校に行くには約1時間以上掛かり、今は車で15分で行ける様で、 毎日が遠足状態でしたが辛かったことはなく多布施川を泳いで通学したのも楽しい思い出です。 競馬があったり花見時は賑わって川伝いの道路では難渋しましたが、 川の反対側にあった競馬場から流れる「button and ribbon」*が、 バッテンボーと聞こえ今もその歌詞が脳裏を過ぎります。
当時は裏の池で鮒や鮠が釣れたり、遠く雪をかぶった天山を見晴かすことができたのですが、 今はその池も埋め立てられ県営アパートが屹立し風情もなにもあったものではないと仄聞しています。 我が心の故郷に興味を抱いてくれている方々が意外に多いことを知って思わず指(ペンではなく)を執りました。 あれから約65年、病癒えたら神野公園の今昔を確かめに行きたいと念じております。            
*「ボタンとリボン」ダイナ・ショアのが有名ですよね。 ここをクリックしてください。 それから、ダイナ・ショアと言えばもう1曲、忘れられない曲がありますね。 我々が、餓鬼の頃流行っていた曲で「青いカナリヤ」です。 それもリンク張っておきました。この曲、昭和27年ころ発売されました。 この曲聴くと、何となく、戦後の混乱期の匂いのようなものが頭を過ります。 ここをクリックしてください。 (HP管理者)
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バッテンボー
桑原峰征
冬晴れが続きます。
穏やかな時間、徒然に佐高八期HP。掲載の野中さんエッセイ、「バッテンボー」の由来。
すっかり忘れていて、記憶のファイルから消え去る直前、思いがけず懐かしい響きに出くわした感じです。
2−30年前、ふと立ち読みした雑誌のコラムで、当時人気作家・コラムニストで競馬好きの山口瞳が” もう随分前になりますが、九州の鳥栖だったか、 競馬場でバッテンボーという訳の分らぬ言葉が流行っていたが”と書いていました。 私もその言葉を覚えていました。佐賀に住んでいた中学2年までに聞いた言葉だった筈なのに、 どうしてその言葉が耳に残っていたのか疑問に思っていました。
野中さんそして石井さんのコメントで、60年ぶりに胸のつかえが取れた思いです、有難うございました。

  ありがたや 喜寿に解明 バッテンボー

(2015/01/20 13:33)
"Buttons And Bows"の歌詞
石井俊雄
映画「ボタンとリボン」の主題歌"Buttons And Bows"が話題になっているので、調べてみました。 この映画は、昭和23年公開されたアメリカ映画で、ボブ・ホープとジェン・ラッセル主演のコメディ西部劇です。 その歌詞をネットから拾って書いておきます。 映画では、ボブ・ホープが歌っています。でも、ダイナ・ショアのが有名なので、ダイナ・ショアの歌詞を拾いました。 邦訳も拾いましたが、それは、ボブ・ホープバージョンなので、 一部、男の立場で書かれた部分を女性の立場での歌詞に書き換えています。 少し長文になるけど、よかったらご覧ください。
なお、歌詞の大意は、草原の牧場に住む女性の大都会への憧れを歌ったものです。 また、"Buttons"は飾りボタン、"Bows"は蝶結びした飾りリボンのこと。 2つとも、煌びやかな服装を象徴した言葉として使われているようです。
English lylics (拾った先のURLはここをクリックしてください。)

East is east and west is west
And the wrong one I have chose
Let's go where I'll keep on wearin'
Those frills and flowers and buttons and bows
Rings and things and buttons and bows

Don't bury me in this prairie
Take me where the cement grows
Let's move down to some big town
Where they love a gal by the cut of her clothes
And I'll stand out in buttons and bows

I'll love you in buckskin
Or skirts that I've homespun
But I'll love you longer, stronger where
Your friends don't tote a gun

My bones denounce the buckboard bounce
And the cactus hurts my toes
Let's vamoose where gals keep usin'
Those silks and satins and linen that shows
And I'm all yours in buttons and bows

My bones denounce the buckboard bounce
And the cactus hurts my toes
Let's vamoose where gals keep usin'
Those silks and satins and linen that shows
And I'm all yours in buttons and bows

Gimme eastern trimmin' where women are women
In high silk hose and peek-a-boo clothes
And French perfume that rocks the room
And I'm all yours in buttons and bows
Buttons and bows, buttons and bows

Songwriters
EVANS, RAY / LIVINGSTON, JAY
Read more: Dinah Shore - Buttons And Bows Lyrics | MetroLyrics
邦訳(拾った先のURLはここをクリックしてください。)

東は東へ西は西へ
私は間違った方を選んだの
さあ行こうよ、私がいつも着飾っていられる所に
フリルに花にボタンにリボンなんかを、
指輪にいろんな物にボタンにリボンを。

私をこんな草原に埋めないで、
セメントが育つ所に連れてって、
さあ行こうよ、大きな街に 
小さくカットされた服の女の子が人気で
それに私がボタンにリボンでおしゃれする街に。

バックスキンを着た貴方は素敵、
それに手織りしたスカートの私は、
でも私はもっともっと強く貴方を好きになる、
貴方の友達が拳銃を持っていない所ならね。

私の骨は馬車の揺れで悲鳴を上げているし、
サボテンは私の爪先を傷つけるし、
さあ出て行こうよ、女の子がいつも
シルクやサテンやリネンなんかでキラキラしている所に、
ボタンにリボンの私は貴方のもの。

だから女性が女性らしくある東部風に着飾りたい
シルクの長靴下に胸や脇を大きく開けたドレスに
それに部屋を揺り動かすくらいのフランスの香水で
ボタンにリボンの私は貴方のもの。

(2015/1/28 11:20)