日本学術会議会長
梶田隆章教授ノーベル賞受賞記念講演会

2020/10/05 石井ト
去る10月4日(日)毎日新聞朝刊で、 「日本学術会議が推薦した会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題に対し、全国の大学教員や学生らの団体から抗議声明が相次いで発表されている。」 と報じていた。
「日本学術会議」なる組織については、どのような活動をしているのか、小生、さっぱり分からない。多分、八期生の殆どがそうではないのかと思う。 だから、菅義偉首相が任命しなかったことについては、何とも評価の気持ちが湧かなかったが、この際少しだが調べてみた。結果は、次の通りだ。
「日本学術会議」は、日本の国立アカデミーであり、内閣府の特別の機関の一つである。 日本の科学者の内外に対する代表機関であり、科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させることを目的とする(日本学術会議法 第2条)。 日本学術会議内に設けられた委員会が国単位で加盟する国際学会に対する組織構成員になっていることもある。年間予算は10億円余りほど。(ウイキペディアより)
眞に縁もゆかりもない組織だが、一つだけ名前を知った人がいた。 会長が、2015年のノーベル物理学賞受賞の梶田隆章博士が会長であられたことだ。
博士については、ウイキペディアによると、次の通りである。
1986年、ニュートリノの観測数が理論的予測と比較して大幅に不足していることに気づき、 それがニュートリノ振動(neutrino oscillation)によるものと推測した。 ニュートリノ振動とは、ニュートリノが途中で別種のニュートリノに変化するという現象であり、ニュートリノに質量があることを裏付けるものである。 これを明らかにするためには膨大な観測データが必要であり、岐阜県神岡町(現・飛騨市)にあるニュートリノの観測装置カミオカンデで観測を始めた。 転機となったのはカミオカンデより容積が15倍大きいスーパーカミオカンデが1996年に完成し、観測データが飛躍的に増大してからであった。 1996年よりスーパーカミオカンデで大気ニュートリノを観測、ニュートリノが質量を持つことを確認し、 1998年ニュートリノ物理学・宇宙物理学国際会議で発表。 1999年に第45回仁科記念賞を受賞した。これらの成果はすべてグループによる研究の賜物であった。 2015年、アーサー・B・マクドナルドと共にノーベル物理学賞を受賞。受賞理由は「ニュートリノが質量をもつことを示すニュートリノ振動の発見」である。
博士の偉大な業績について敬服するも、その謦咳に接することはなかったが、この度ネットで、 「梶田隆章教授ノーベル賞受賞記念講演会」なるビデオを見つけたのでリンク張っておく。良かったらご覧ください。
解りやすく博士の受賞内容を説明されているので面白いと思う。暇つぶしにもなるだろう。 ここをクリックのこと
以上、会長については、ある程度分かったが、「日本学術会議」については相変わらず分からない。少し、PR不足ではないのかと思う。 だから学者同士の親睦会みたいなものかなと感じてしまう。業績が見えないのだ。 このスーパーカミオカンデについても、貢献したのか知らない。国民向けではなく内向きな組織かも知れないね。 報告書書いて終わりのような。
余談ながら、岐阜県飛騨市に「ひだ宇宙科学館」という施設があり、 そこにニュートリノ観測装置「スーパーカミオカンデ」について解説などされてるそうなので、 一度行ってみたいと思っている。近くに新穂高温泉もあるし、時間があれば、新穂高ロープウエイで、新穂高岳の展望台からの眺望も期待できる。 行ってみるつもりだ。GO TO で。
なお、最後に、博士のビデオ講演で、最後のまとめで記された中のどん尻で、「基礎科学に興味を持ってもらえれば一番うれしいです。 そして、若い方々に積極的に基礎科学の研究に参加してもらえればと思います。」と結ばれてました。
想うに、参加すると面白いと思います。あっという間に定年とかになるだろうが、後悔はしないでしょう。
追記:
今朝、10月6日(火)の毎日新聞朝刊の一面トップに、5日行われた菅総理の内閣記者会でのインタビューでの学術会議任命拒否に対する発言が記されていて、 「総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から、今回の任命についても判断した。」と述べたとあった。
総合的、俯瞰的な活動を確保する観点からの判断とは妥当な判断だと思う。一偏に凝り固まった意見を頑なに主張する人は、左右を問はず前進を阻む存在だからだ。
また、国庫から10億円余の支給を受けて運営されている組織であれば、行政府に監督責任が生じると思う。 金は出すがよきに計らえ!では国民の血税が泣くというものだ。
コメントはこちらへメールして下さい。その際、文中冒頭に「HPコメント」と記して下さい。 メールはHP管理者へメールしてください
 

<コメント欄>   当欄は上記のメールをコメントとして掲示するものです。