丸川珠代大臣と福島瑞穂社民党党首の国会問答

…… 面白かった女の闘い

令和3年3月9日  山 下 永 二
この一年 コロナウイルス禍で心に感ずることが少なかったが、TVのスイッチを入れたら、国会答弁が目に入って見てたら面白かったので紹介しましょう。
  1. 問答シーン
    3月3日の参議院予算委員会において、福島瑞穂社民党党首が丸川珠代男女共同参画担当首に対し、 「大塚珠代」という戸籍名がありながら、 「丸川珠代」という旧性氏の通称名を使っているのに何故「選択的夫婦別姓」について反対しているのかと質問に、 丸川大臣は、現在大臣の立場であり、世論の賛否に影響を与えるので個人の考えを述べることはできないと答弁した。 福島瑞穂党首は、丸川さんの個人の真意を聞きたいと答弁に納得できないと同じ質問を8回繰り返した。 丸川大臣も一歩も譲らず答弁し、国会問答はすさましい女の闘いが展開された。
  2. 両者のプロファイルを見てみよう
    • 福島瑞穂社民党党首は、昭和30年生まれの65歳、宮崎県大宮高校から東大法学部卒後、弁護士になり平成10年社民党から参議院比例区で当選し、 幹事長、副幹事長、党首を繰り返し現党首に復帰した。 弁護士 渡海雄一氏とは婚姻届を出していない「事実婚」の関係にあり、娘一人は非嫡出子になっており、現在弁護士をしている。このような家庭環境のなか、 「選択的夫婦別姓」の導入を主張している。
    • 丸川珠代五輪大臣(男女共同参画担当)は、昭和46年生まれ50歳、兵庫県神戸市出身で大阪教育大付属高校から東大経済学部経営学科卒後、 テレビ朝日でアナウンサーを経て平成19年、自民党から参議院東京選挙区で当選し、安倍内閣の第一次、第二次の時、環境大臣、 京オリ・パラ担当の国務大臣を勤めて、森オリ・パラ組織委員会会長辞任に伴って、橋本大臣の後任として現在の大臣になった。
      衆議院議員 大塚拓氏と結婚し「大塚珠代」が戸籍名で、「丸川珠代」は通称名(旧姓)で選挙はこの名前で当選している。 今年2月自民党有志50人の「選択的夫婦別姓」制度に反対文書に署名していた。福島瑞穂社民党党首から男女共同参画担当の狭間を突かれたのが、 問答シーンである。
  3. 「選択的夫婦別姓」制度とは
    夫婦が望む場合には、結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の氏を称する事を認める制度です。
    結婚後の氏名については、古代からある問題で、時代によって変わってきている。 最近の女性の地位向上とともに男女共同参画が叫ばれる様になって議論が活発になっているが、賛否両論あり世論が分かれている。
    賛成派は、個人の人権尊重と両性の平等を重んじ「個人籍」を主張している。
    これに対し、反対派は、「家族主義」と「家系の連続性」つまり「先祖崇拝」の中にわが国の宗教意識や倫理観・道徳観が生育している 「家族の絆」を尊重する「家族籍」を主張している。最近では、運転免許証、パスポート、マイナンバー・カード、 住民票、印鑑証明書などに旧姓併記できるようになった。  
     
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