74歳と1日の所感

h24/4/11 石井俊雄
最近のNHKの番組には首を捻りたくなるものが多い。
今朝の朝ドラ「梅ちゃん先生」を見ていたら、歯磨きをするシーンが続いた。
本人とその姉さんと思えるうら若い女性が二人して、これ見よがしに歯磨きするシーン、何か必要があってのことだろうか。 それとも、朝の演出の一コマに過ぎないのだろうか。
余り長いのでチャンネルを切り替えた。 最後に口を濯ぐシーン、最悪ならガラガラの後、液体を吐き出すシーンまで見せられたら悲劇だと思ったからだ。
もう一つは、大河ドラマの「平清盛」。
兵庫県知事が初日のテレビを見て云ったそうだ。「画面が汚い」と。
そう、確かに汚い。大体、色調からしてセピア系。
リアルを表現するためか知らないが、顔、髪、着ているもの、周りの建物、などなど汚い。 それに、平清盛役の俳優。品がない。知性がない。
平清盛ともあろう我国の歴史的人物が、あんな粗野で髪の毛がほつれたような男であったはずがない。 それなり、鋭い眼光と知性の発露としての面立ち、声、所作をしていたはず。 その一つもない。 どちらかと言へば、歴史を駆け下った応仁の乱のころ京に跋扈した悪党の中の親玉ではなく三下がお似合い。
しかし、NHKの番組でもいいのもあるのだよね。
例えば、「神様の女房」とか「ただ一人おいと呼べる君」とか。
前者は、松下幸之助のサクセスストーリー、常盤貴子が素敵だった。松下幸之助役の筒井道隆も素敵でした。
後者は、城山三郎夫妻の愛情物語。城山は学生のころ見初めた女性を妻とし、終生愛し続けたのだが、その姿が淡々と捉えられていて素晴しかった。 昨今のドラマは、大声で叫んだり、わけも無く泣きわめくなど、緊張で張り裂けそうな場面ばかり。
そんな中、淡々と繰り広げられる抑制された夫婦愛のシーンは素晴しかった。
今でも思うのだ、「録画してて良かった」と。
最近、思うのだが、我国に欠けたるものがあるとすれば、それは「抑制された」ということではないだろうか。 そして反対に、溢れるばかりに在るのは、「兎に角、大声を出す」という思想。 これって子犬のような弱い動物によく見られる行動に似ている。虚勢を張って強がってむやみになくわけだ。 泣きわめくだけならいいが、困るのは世の中がそれに引きずられること。 当に衆愚の世の中という感じがする。
昨日は私の74回目の誕生日。
家内の手作りの夕食は、鯛の煮付けと高菜の新漬け、おすまし。
デザートは、草餅とモロゾフのチーズケーキ。
「紅茶いれましょうか」といったけど、緑茶で頂きました。体重を気にしながら。
私は家内にいいました。「お互い丈夫で長持ちしよう。そして、朝おきたら死んでたが理想だ」と。
家内は、「事前に云ってくれないと嫌だ」と応答。
どうやら、彼女の理想は違うようです。
そうそう、忘れていたけど、お酒も飲みました。京都は伏見の「玉の光」という吟醸酒を少し。
そんなのが私の誕生日の淡々。 そして今日、74歳と1日にしての所感です。
今朝はあいにくの雨、素敵な音楽でも聴かないと気分が沈みそう。
そんな時、調度NHKでプレミアムアーカイブスから、PPM(ピータ・ポール&マリー)の「花は何処へ行った」をやってました。 それで、同じくPPMの 「雨の朝」という曲を聴きながら終わりにます。
追加:PPMのメンバーの中の紅一点はマリー・トラバース。彼女は、2009年亡くなったそうです。72歳で。 その思い出のサイトを発見したので、聴いてみましょう。
There Is A Ship
There is a ship and she sails the sea
She's loaded deep, as deep can be
But not as deep as the love I'm in
I know not if I sink or swim
一艘の船が行く、その海のかなたに向かって
積みこんだ荷物の重さに 船は深く沈みそうになる
しかしそれとて私の愛に比べる事は出来ない
私は知ることはない それがどうなるのかを

I leaned my back against an oak
Thinking it was a trusty tree
But first it bent and then it broke
Just as my love proved false to me
私はオークの木に背をもたれた
その木が信頼できると思ったのだ
しかしすぐそれは曲がり、それは折れてしまった
ちょうど私が愛の過ちにすぐ気がついたように

Oh, love is gentle, and love is kind
The sweetest flower when first it's new
But love grows old and waxes cold
And fades away like the mornin' dew ああ、愛は優しく、思いやりに満ちている
その花が瑞々しく甘く香るうちは
しかし愛は古びて行き、ひび割れてしまう
そしていずれ消えてしまう、花びらをぬらす朝露のように

The water is wide, I cannot get o'er
Neither have I the wings to fly
Give me a boat that can carry two
And both shall row my love and I
その水は果てしなく広がっていて、私には渡ることが出来ない
空を飛ぶ翼も無い
ああ、2人を乗せる舟が欲しい
あなたと私を乗せ漕ぎ行く舟を
PPMにこんなソングがあったことは初めて知りました。 それで、歌詞を貼り付けてみたのです。曲がいいから。 この歌詞は、このサイトからのコピーです。 詳しくは、そこを見てください。
そして、最後にPPM壮年期の曲を聴こう。500マイルという曲だ。 写っているのはLPレコードのジャケット。 小生は今でも持っている。
 
 
 
 
 
 
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