チャップリンと音楽
石井俊雄
チャップリンという人、とても面白い。
単なる世界的コメディアンかと思ったがそうではなく、極めて高い音楽性の持ち主だったようだ。
その証拠は、
- 1931年の映画「街の灯」で、その主題歌に"LA VIOLETERA"(菫の花売り)という曲を採用したこと。
- 更に、1936年の「モダン・タイムス」では主題歌として“スマイル”(Smile)を自ら作曲したこと。
- 更に更に、「ライムライト」では主題歌として“テリーのテーマ”を作曲したこと。
- また、「モダン・タイムス」の劇中においてデタラメ語による“ティティーナ”を歌って、その曲を一躍有名にしたこと。
などである。
この辺の事情は、ネットの百科事典「ウイキペディア」に記載があるので、次に抜粋しておく。
1929年にはアメリカの大半がトーキー(サウンド)映画に移行する中で、「パントマイム芸こそが世界共通語」だと疑わぬチャップリンには、
確固たる信念があった。実際1931年の「街の灯」では、サイレント形式に拘りつつも、全編にわたって初めて効果音を伴うサウンドをつけた。
また1936年の「モダン・タイムス」では、ストーリー上必要な部分にだけトーキーを使い、1940年の「独裁者」で、
やっと完全なトーキーに踏みきった。カラーは最後の作品「伯爵夫人」のみである。
音楽家になる夢を捨てきれず、1916年にチャーリー・チャップリン音楽会社を興し、自作の曲3曲を出版した。
しかし、楽譜が全く売れず、すぐに倒産してしまったらしい。1925年には、エイブ・ライマン・オーケストラをバックに2曲をレコーディング。
ゲスト・コンダクターとして指揮をとり、ヴァイオリンのソロパートも自ら演奏した。
正式な音楽教育は受けておらず、譜面の読み書きはできなかったが、
思いついたメロディをピアノで弾いたり口ずさんだりしたものを専属のアレンジャーが写譜していた。
撮影の合い間は、かけだしの頃に独学で習得したチェロやヴァイオリン(左利きだったため特注品を愛用)を奏で、
アイディアに行き詰まると自宅に備え付けられたパイプオルガンを何時間でも鳴らすのである。
チャップリンの作曲した楽曲としては、“スマイル”(Smile)(「モダン・タイムス」)や“テリーのテーマ”(「ライムライト」)が有名。
“スマイル”は、最初歌詞が付けられていなかったが、1954年に歌詞が付けられ、ナット・キング・コールの歌により大ヒットし、
その後もマイケル・ジャクソンやエルヴィス・コステロらによって断続的にカヴァーされた。
また、「モダン・タイムス」の劇中においてチャップリンが歌ったデタラメ語による“ティティーナ”は、
ロサンゼルスのラッパー、J-Fiveによってサンプリングされ、ラップでも歌われた。同曲はトヨタ・istのCMソングとなり、大きな話題を呼んだ。
以上が「ウイキペディア」からの抜粋だ
音楽性については言葉で説明しても説得力は無い。
従って、実際聴くことが必要。
その試聴については次に書いておく。
上の(1)だが、チャップリンは、
ラケル・メラー(Raquel Meller)の"LA VIOLETERA"(菫の花売り)
を聴いて感動しその曲を採用したそうだ。
聴いてみると成る程と思うだろう。
(2)(3)についてはご存知のことだと思うので割愛するが(4)については、
我国では生田恵子という歌手により「東京ティティナ」という題名でレコーディングされヒットとなったので、それを書いておく。
よかったら聴いてご覧なさいな。
どうでしたか?チャップリンって人、音楽が大好きだったようですね。そして才能も。
まだまだ書き足りないけど、今日はこのくらいにしておきます。
さて、佐賀の法事も住んだので、心に余裕ができた。それで、上の(2)の主題歌「スマイル」について記してみる。
ナット・キング・コールの歌により大ヒットしたそうだからそのナット・キング・コールの歌を聴いてみよう。
これだけ書ければ作曲家としても十分やっていけたことだろう。天は二物を与えたわけだ。
もう一つ、「モダン・タイムス」の劇中においてチャップリンが歌ったデタラメ語による“ティティーナ”これをチャプリン自身の声で聴いてみよう。
結構、歌えているのには吃驚。
チャプリンの演技、作曲、歌唱、などの多才な才能に敬服するばかり。
チャップリンもいいが、ナット・キング・コール、いいですね!
最近、何処かのコマーシャルでテレビなどで時々聴きますね、それはかつて聴いた名曲「ツーヤング」。
我々の歌なんだから、これをもう一度聴いてお別れしましょう。
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