ベインテ・アニョス(20年)

石井俊雄
昨日の朝日新聞の"be"で、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのベインテ・アニョス(スペイン語で20年の意)を採り上げていた。
「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」については、去年の9月の「御岳渓谷遊歩道ウォーキング」で、 その有力メンバーである「コンパイ・セグンド」の"Chan Chan"のことに触れたが、 今回の朝日新聞でも採り上げていたので、その「ベインテ・アニョス」という曲が聴けるようにこの記事を書いてみた。 抜粋記事とともによろしければ試聴ください。
「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」は平均年齢70歳超のキューバの老音楽家たちのバンド名だ。
1998年にビム・ベンダー監督が撮ったドキュメンタリー映画は、日本や欧米でも評判になった。 この映画のヒットで認知されるまで、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のメンバーの多くは音楽で喰えずに他の仕事に就くなど「過去の人」になっていた。 その中でオマーラ・ポルトゥオンドさん(81)は紅一点の歌姫として常に第一線で活躍し異彩を放っていた。 そのオマーラさんが映画の中で歌うのが「ベインテ・アニョス」だ。
歌が作られたのは1935年。かつて愛し合った男の愛が、20年を経て色あせたと嘆き、別れを悲しむ女性の歌だ。
最初の歌手はマリア・テレサ・ベラ。 マリアが歌った「ベインテ・アニョス」は大ヒット。当時4歳だったオマーラさんがその後を受け継いで歌っている。
オマーラさん自身は、結婚は一度したが、10年で終った。 今でも過去を嘆くことはしない。そして「素敵な日本人男性が居たら結婚したい」そうだ。
曲調はボレロ、一度聴いて欲しい
「ベインテ・アニョス」の歌詞のさわりのところを書いてみる。
私の夢に何の意味がある?
あなたがもう私を愛していないから
過ぎ去った愛の上で生きてゆくのは
終わりにしましょう
・・・
あなたが私を愛してくれさえすれば
二十年前のあなたが愛してくれたように
・・・
二人の愛が衰えてゆく
魂まで引き裂かれる
感じられるのは女性の方の主体性。言わば「愛」という大義に殉ずるという形を詩にしている。
日本の場合は、それに反し概ね自分の心情を哀れんで自らを歌うという形が多いように思う。
同じボレロの曲を探したが、 思い当たるのは高峰三枝子の「想い出のボレロ」くらい。 よかったらこちらの方も聴いてみてください。
高峰三枝子の方は52歳の声。一方、オマーラさんの方は81歳。どちらも素晴しい。 特に、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のメンバーは平均年齢が70歳以上とか、我々もまだまだだね!
去年の9月の「御岳渓谷遊歩道ウォーキング」で触れたコンパイ・セグンドの"Chan Chan"も聴いてみる? もう一度。
・・・向うの人は陽気だね!貧乏なんかへでもない!という感じだ。・・・元気の元かも知れない。・・・であれば私には効くはず!
 
 
 
 
 
 
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