東京藝術大学退任記念演奏会
石井俊雄
皆さん、お元気ですか。
大分春らしくなり、暖かさも増してきました。
そんな時、標記演奏会の招待状を頂いていたので遥々青梅から行ってきました。
退任されたのは、知り合いの藝大音楽部教授。ピアノがご専門です。
昔、昭和43年ころ、縁あって井の頭宅に住んで頂いたことがありました。
我が家は家も広く小生独身で仕事熱心な所為もあり空き家同然でしたからです。
そんなご縁を忘れもせずにご招待頂いたとは恐縮なことでした。
その時撮った写真、よかったらご覧ください。
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演奏会の会場に向かう途中にある「旧因州池田屋敷表門(黒門)」重要文化財です。
会場は、藝大の中にある「奏楽堂」ですから、
会場に向かって国立博物館の左方向に進むと、堂堂たる大名屋敷の門に出会いました。
門前に建てられた説明板から抜粋すると次の通りである。
旧因州池田屋敷表門(黒門) 重要文化財
この門は、もと因州池田家江戸屋敷のおもてもんで丸の内大名小路に建てられていた。
創建年代は明らかでないが、形式と手法からみて、江戸時代末期のものである。
屋根は入母屋造、門の左右に向唐破風造の番所を備えており、大名屋敷表門として最も格式が高い。
昭和29年重要文化財。
藝大のある上野公園は、江戸時代、寛永寺境内であったところ。ですから、江戸の名残の多い場所にあるのです。
この門を過ぎて200mほど進むと芸大の正門に至ります。
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「奏楽堂」です。藝大の正門から入ると奥の方にありました。
招待状をもらった時は、会場を見ててっきり10年ほど前に行ったことのある木造の「奏楽堂」を思い浮かべましたが、
実際の会場は、新しく建った「奏楽堂」でした。
事前に分かってよかったです。そうでないと、時間に遅れたかもしれないから。
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演奏会も終わり会場のある藝大の正門から出て直ぐ写しました。もう5時近い時刻です。
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退任されたのは、知り合いの藝大音楽部教授。ピアノがご専門。
1939年生まれの方だから、今年の三月で退任され、4月より藝大ジュニア・アカデミー校長に就任予定とのことでした。
帰り際、三越本店に寄り、北島の丸ボーロをお祝い代わりに送っておきました。
ご本人は北海道ご出身ですが、元々は九州ご出身と記憶しています。
演目は、バッハの半音階的幻想曲とフーガ、ベートーベンのピアニソナタ「ヴァルトシュタイン」、
最後にフランクのピアノ五重奏曲、でした。
会場は満杯、皆さん、静かに聴いておられました。
私は、体が無意識に動くので隣の人に気を使いながら拝聴しました。
さっぱりわからなかったので、もう少しポピュラーなのがいいとか思いながら聴いてました。
例えば、ピアノ五重奏曲ならシューベルトの「鱒」とかだけど。
退任のご挨拶もされてましたが、その中で特に印象深かったのは、この新しい奏楽堂が、若い音楽家の発表実践の場として、
大いに役立っていることを述べられたこと。
そして、戴いたパンフレットによると、「藝大フィルハーモニア管弦楽団定期 新卒業生紹介演奏会」、
「東京藝大音楽学部 同声会新人演奏会」などで、大いに活用されている様子が窺えました。
矢張り、発表の場が大事なようです。小生も、その内聴きに行こうかと思いました。その時は声かけますね。
それから、忘れてましたが、アンコールの声に応えられて、ベートーベンのピアノソナタ第8番「悲愴」の第2楽章を弾かれました。
しっとりとした演奏でしたよ。家内がすっかり気に入って褒めてました。
私は、曲名が思い出せず、もどかしい思いをしましたが、帰宅後、メロディを基に、
ネットで捜してみてこの曲と分かりました。
「悲愴」と分かり聊か戸惑いました。何故なら、曲調が悲愴的ではないから。でも、爽やかないい曲ですよ。
聴いてみますか、ご本人のではないけど、
ここをクリックしてください。
このサイトは、著名な演奏家、ギレリス、グルダ、ケンプ、バックハウス、グールド、ホロヴィッツ、ルービンシュタイン
の聴き比べができるサイトです。
やはり、歳を増す毎に演奏も心静かなものになるようですね。この七人の中で小生が一番いいと思ったのは、2番目のグルダ。
力強いが音が暖かいから。
そして思うことは、このような曲が弾けたらどんなにいいだろうということ。・・・少し練習してみようかな。年寄りの冷や水だけど。
年寄りの 冷や水誘う アダージョ・カンタービレかな
アダージョ・カンタービレは、「ゆっくり歌うように」の意。
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