牡丹咲く

H24/5/1
石井俊雄
昨日、小生宅の牡丹が咲きだした。蕾が膨らんだと思った途端、その翌日にはもう咲いていた。
今日は、もっと咲いている。 よって、昨日と今日と同じアングルで写真を撮ったので変化の早さを確かめることができる。
その写真を掲載します。よかったらご覧ください。
なお、明日以降もその写真を掲載する心算です。 萎れるまで。
 
4月30日午前の写真。前日は蕾が膨らんだばかりでした。
 
 
5月1日午前の写真。上のとほぼ同じアングルで撮ったものです。
 
 
4月30日午前の写真。少し引いて撮ったものです。
 
 
 
5月1日午前の写真。上の写真とほぼ同じアングルで撮ったものです。
なお、右端に在った花一輪は仏前に供するため切りました。だからその分は人工の変化が起こっています。 それ以外はないはず。だが白状するともう一輪切ったのでその影響が出ているかもしれません。何処だか忘れてしまったけど。
もう30年も住んでるという隣の住人から聞いた話では、この牡丹は10年ほど前に市から配られた牡丹の苗木を植えたものだとか。 毎年、楽しませてもらってるとのことでした。
私も、こんなに綺麗な牡丹を見るのは神代植物園に行ったとき以来。勿論、庭木で持ったこともありません。 ・・・大事にして行こうと思います。・・・米の研汁とかやって! 枯らしたら、近所の人に殺されるかも知れないから。
今は雨にぬれています。 このまま濡らしてしまっていいのかしら?などと心配。
そしたら隣のおばあさんから、「傘を貸す」とのオファーがあった。「大きいのがあったから!」と。
横丁の 牡丹に傘さす おばんかな
粋だね〜、我が隣人は!
 
 
 
 
話別だけど、今朝の新聞(朝日)に次の記事を発見した。 「カラシニコフ銃や長距離弾道ミサイル製造で知られるロシア・アドムルト共和国に、世界をうかがう歌姫たちが現れた。 平均年齢65歳の8人組「ブラノボ(村)のおばさん」だ。 今月欧州の歌の祭典「ユーロビジョン」にロシア代表として挑む。」とあった。
今年の出し物はオリジナル曲だ。ウドムルト語と英語が交じった「パーティー・フォー・エブリバディ」(みんなのパーティー)。 若者の村離れが進む中、「踊りにおいで」(Come on and dance!)と誘う歌だ。
その曲をYouTubeで見つけたので、聴いてご覧なさいな。 軽快な曲のテンポと歌い手の動きのギャップが、温かい「おばあさん力」を引き出しているから。 ちょっと盛りを過ぎた牡丹のように艶やかでしょ!
我が八期会メンバーのおばさんたちが日本語(or佐賀弁)でロックを歌ったらどうなるか?・・・可能性を感じる曲だよね。きっと受けるのではないだろうか。
 
 
 
 
 
5月2日夕方の写真。雨強く風も吹いてきたので棕櫚縄で括りました。雨で重くなった花とか葉っぱで斜めに傾いできますから。 今や満開です。
 
 
 
 
 
5月3日の写真。外は雨、牡丹も濡れそぼっています。写真を撮るのは大変。ずぶ濡れになりそうだから。 それで、1日に切って花瓶に挿した花を机の上に載せて撮ってみました。 大きな花弁でしょう!掌くらいはあります。キーボードと比べてみてください。
花器は石井浩四郎君作の備前です。深川とかも試してみたけど、牡丹には備前がよい。花器が沈んでくれるから主役が引き立って。
雨の日や 備前ワキして 牡丹シテ
こんな雨の日は、昔懐かしいタンゴ「小雨降る経」でも聴きましょう。 「ブラノボ(村)のおばさん」のロックとは暫しの別れです。
冴木杏奈、いい線行ってる。声はいいし、声量もある。だけど、音が少し不安定なところがある。 例えば、最初の2つのフレーズはよいが、『流れるうたなつかしい歌 夢をささやくあのメロディー』のフレーズがイマイチだ。 だからもう少し練習した方がよい。 そしたら「ブラボー!」と云って上げられるかも知れない。 越地吹雪、岸洋子の亡き後、大人のシャンソン歌手がいなくなった。その後を襲ってもらいたいものだ。・・・期待してるよ!
 
 
 
 
 
5月4日の写真。降ったり止んだりの変な天気です。 朝方、薄日の射す間に撮りました。大きな花弁に蜂が付いてます。
大きな蜂が2匹、お尻に花粉団子を付けて飛び回っていました。 そのショットを撮ろうと30数枚も撮りましたが、結局このカットだけがまあまあ鮮明かなというところでした。
今夜、Bs103を見たら昔のタイガースのライブをやっていた。
平成24年)1月24日、沢田研二ライブツアー最終日の日本武道館公演に岸辺シローが車椅子姿で登場、第2期ザ・タイガースメンバーが見守る中で『若葉の頃』を歌唱したのだ。
何処かで聴いた曲だなと思ったら、「小さな恋のメロディー」という映画の主題歌だったのだ。 若葉のころFirst Of May (1969年)を聴いてみよう。今回は、ビージースではないバージョンで。 このヴォーカルとヴァイオリン素敵だから
 
 
 
 
 
5月5日の写真。
久々の快晴で花も嬉しそうだといいが、もう散りかけています。
後は掃かれるだけ。花の卒業です。
 
 
 
 
 
5月6日、今日は朝から曇りです。
紅い牡丹はそろそろ終ってしまいました。未だ残ってる 花もありますが株としては終わりました。
だけど、少し離れたところにある別の株は2〜3日遅れて咲いた所為か、種類が違う所為か、今朝はぱーっと咲いていいます。 緋牡丹もいいがこちらの方が上品ですね。
最後にこの写真を載せて終わりとしましょう。 何しろ、牡丹といえば牡丹餅しか馴染みのない私でしたし、牡丹の庭木を持つのは初めてなので、私も興奮してしまいました。 長いお付き合いありがとうございます。
牡丹の原産地は中国西北部。盛唐期以降、牡丹の花が「花の王」として他のどの花よりも愛好されるようになったとか。
李白は牡丹の美しさを楊貴妃の美しさにかけた漢詩を作っています。
名花傾国両相歓名花傾国 両つながら相歓ぶ
長得君王帯笑看  長(つね)に得たり 君王の笑みを帯びるを看るを
解釈春風無限恨  解釈す 春風 無限の恨み
沈香亭北倚欄干  沈香亭北 欄干に倚る
「傾国」とは楊貴妃を指しています。従って、 「牡丹の名花と絶世の美人と、どちらも楽しいもの。その姿はいつも、わが君から笑みをふくみつつご覧いただく光栄を得た。 それはまた、春風のもたらす果てしない春の思いを解きほぐしながら、沈香亭の北にあって、欄干にもたれている。」となります。
調べたら、李白と楊貴妃は18歳ほど年齢が違いますが同年代を生きています。勿論、李白の方が年長ですが。
調べる過程で、中国の年表を見ようと息子が使った高校時代の国語の教科書をみたところ、ありました国語Uの巻末に「古典文学史年表」というのの中に中国の年表が。 更に、国語TとUの中に「漢文参考年表」が。 しかし、その何れもが同じ出版社のもので、出版社が違うと無かったですね。 ・・・正直なところ意外でした。 特に驚いたのは、「日本文学史」とか「新編日本文学史」とか「国語資料総覧」には全然ありませんでした。 国内の事柄は事細かく載っていましたが。・・・日本文学を中国抜きで語ってどうしようと云うのでしょうね。・・・歴史音痴なのかな?
話を李白に戻しましょう。
玄宗皇帝が楊貴妃と長安の興慶宮で牡丹の花を見ながら遊宴の際、李白に命じて作らせた歌が清平調詞三首の連作です。 上の詞はその三に当ります。 作詞を命じられたとき、作者は二日酔いで寝ていたが、参内して勅旨を受けると、直ちに三首を作って奉げたそうです。 素晴しい才能ですね。(この段及び漢詩、岩波書店「唐詩選」より抜粋)
それにしても、楊貴妃を「傾国」というのは聊か無礼ではないかと思うのですがどうでしょうか? 日本では「傾国」とは、国を傾けるほど美しい女という意味からして、寧ろ悪女的なニュアンスで捉えると思うのでこうは呼ばないと思います。 しかも本人を目に前にしてのことですから。
だけど、中国的な感性では「傾国」は、「国を傾けるほど美しい女」の後半、「美しい女」に重点を置いたニュアンスて解釈するのでしょうね。 国情の違いを見る思いです。
だけど、牡丹の美しさについては異を唱えるものではありません。 中華民国は牡丹を国花に定めたそうだけど現在(台湾)は梅だそうです。中華人民共和国は未だ定めてないとか。 ちなみに、我国の国花は桜、菊です。 面白いのはエーデルワイスがオーストリアとスイスの国花ということ。 中にはじゃがいも(スロバキア)というのもありました。
最後に、栽培方法を調べたら、「花後は株の衰弱を防ぐために、首の部分から切り落とし、お礼肥を施す。」とあった。 従って、その通りにしました。 また、「なお夏には休眠するので、葉は取る。」とあるのでその様にする心算です。 また、来年は、綺麗な蕾が顔を出し、美しく咲いてくれるでしょう。
 
 
 
 
実は、この牡丹には後日譚があって、花の写真を元のオーナー(富山県)に手紙で送ったところ、数日して返信の葉書がきました。 曰く「写真、主人と共に何回もみました。この花は30年も前に植えたもので永く親しんだ花なので懐かしい極みでした」とのこと。 写真を送ってよかったと思ったことでした。(この段追記:5/13)
 
 
 
 
 
 
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