奥多摩入口辺りの散歩

H24/12/16
石井俊雄
昨日、天気に誘われて奥多摩の入口辺りを散歩した。 東青梅から釜の渕公園まで、往復5kmほどの軽いウオーキングだ。
そのときの写真を掲載します。 よかったらご覧ください。
 
 
東青梅から行って釜の渕公園の入口に懸かる歩行者専用の橋(名前は鮎美橋)を渡る途中、 橋の上からゴムボートで川下りを楽しむ姿を捉えたもの。
ゴムボートで川下りをするスポーツを「ラフティング」(rafting)というそうだ。 "raft"は筏だから、筏下りと言うところだろう。
英語は、名詞に"ing"をつけると動詞の名詞、即ち動名詞になるから面白い。 他の例を挙げると、
Reading books is important for us.  本を読むことは私たちにとって重要です。
となるわけだ。
日本語には残念ながらそんな便利な用法はない。何しろ、単語と単語がべったり膠でくっついたような言語だから。 でも、諦めないで動名詞的な表現ができないだろうか?
試しにやってみると、 "rafting"は、「筏る」となるかもしれない。 言語は、長い目で見ると少しづつ変化するものだから、その内、名詞+「る」のような用法が定着するかも。 それとも、いっそ「筏イング」かな?
 
 
公園の中に、「旧宮崎家住宅」というのがあって、無料の看板を横目で見ながら中に入ってみた。
解説によると、
この住宅は、もと北小曽木村(現青梅市成木8丁目)にあったものを、移築復元したもの。 極く平均的な一般農民が住んでいた民家で、建築様式から見て19世紀初頭のものと推定される。
囲炉裏のある広間は間仕切りがなく、接客、団欒、食事、炊事など生活の中心的機能が一体となった大きな部屋になっている。 広間の左端にある押板と呼ばれる座敷飾りは、床の間の祖形と考えられ、現在の床の間のような使われ方をしていた。
座敷とデイ(意味不明)と外縁の間にある3本溝の敷居は1枚の明障子と2枚の雨戸が入るようになっている。 しかし、戸袋がなく雨戸がしまえないので、昼間でも室内は暗い感じになる。 入口の直ぐ左側に風呂場があり、その造りから、畑仕事から帰ってきた人が、そのまま土を洗い流したことが窺える。
とのことである。それにしても、木造の古民家、素敵だね。
 
 
この針子みたいなもの、何だと思う?
これは、囲炉裏で焼いたものを串刺しにして置いておくものだそうだ。
そこまでならたいして面白くはないが、その名前を聞いた時、つい笑いが込み上げてきた。 名前は、「弁慶」と言うそうだ。・・・面白いネーミングだよね。 弁慶が衣川の合戦で、雨の様な敵の矢を受けて立ったまま死んだとされる弁慶の立往生から来たものだろう。
 
 
庭に転がっていたこの石、立札の解説によると、「力石」というそうだ。
力石はときどき神社やお寺の庭先などで見かけますが、昔、若者達が力くらべをした石です。
ここにある二つの石は、市内成木の安楽寺、軍茶利堂の庭にあったものです。
重さは38貫目(143kg)、32貫目(120kg)もあります。 皆さん!持ち上げられますか。
と書かれている。 更に、同時に来ていた観客に立川から来たお年寄りの一団がいて、皆さん、立川の農家の方々のようだったが、 その中の一人に、現役の農家の方がおられて、言いました。
昔は、米一俵、60kgを抱えることが出来て一人前だった。そして二俵、120kgを抱える力自慢の者もいた。
だから、この32貫目(120kg)も持ち上げたわけなのだ。・・・驚きだね。
 
 
古民家を出るところ。
顔が満足気です。
思ったより面白かったことが分かるというもの。 単純明快と言うか、分かり易いと言うか、そんなところです。
 
 
古民家の外観。我が生家を思えば懐かしい。峠の我が家でも聴きましょう。
Oh, give me a home where the buffalo roam
Where the deer and the antelope play
Where seldom is heard a discouraging word
and the skies are not cloudy all day

Home, home on the range
Where the deer and the antelope play
Where seldom is heard a discouraging word
and the skies are not cloudy all day

How often at night when the heavens are bright
with the light from the glittering stars
Have I stood there amazed and asked, as I gazed
if their glory exceeds that of ours

Home, home on the range
Where the deer and the antelope play
Where seldom is heard a discouraging word
and the skies are not cloudy all day
ジーン・オートリーという歌手は、アメリカの歌手で、戦前から戦後に掛けて活躍したカントリーミュージシャンだ。 我々が一番聴いたのは「国境の南」という曲だろう。 懐かしいから聴いてみる?・・・きっと戦後間もないころ聴いたことを思い出すだろう。
ネットでまあまあ聴ける混声合唱団を発見した。 近江八幡混声合唱団第5回演奏会だそうだ。 聴いてみますか。 ・・・これくらいなら、我八期会でもやれるのではないだろうか。トライする?
この近江八幡混声合唱団の「峠の我が家」が素晴らしいのは、一本のクラリネットの存在。ピアノは伴奏の主体だが、 目立たないがクラリネットらしい一本の笛が全体に素晴らしい響きを与えている。 舞台では、向かって右端にその奏者がいる。 多分クラリネットだと思うがリコーダーかもしれない。
・・・その後何遍も聴く内、この笛、リコーダーだろうと思うようになった。 クラリネットはもう少し締まった音のような気がするから。この笛の音、風の音がする。少しだが。
 
 
古民家を出て、隣接する「かんぽの宿」で一休み。
そこでは、地元の農産物が売られてた。牛蒡とか里芋とかを買ってた。
暫く行くと、猫に出会った。普通、怖がって逃げるけど、この猫は逃げないで触らせてくれた。 毛並みもふさふさしたいい猫だった。拉致したいくらいに。
 
 
昨日は選挙の投票日だが、それを済ませた後、散歩に出て運動できてよかった。
夜は、ずーっと選挙速報のテレビを見ていて、寝んだのは1時ころ。
選挙の結果で思ったことは、民意というのは賢いということ。 このことこそが、明日への希望ではないだろうか。 そんなことを思いながら朝までぐっすり寝みました。
今度の選挙で思ったことを少し書いてみる。
それは、政治で一番大事なことは優先順位ということではないかということ。 思えば、民主党は、優先順位の付け方に失敗したと思う。 だから、民主党政治家の言うことがどれもピンとこないで、なんとなくズレてるように聞こえたのだと思う。
例えば、東京の選挙区18区で落ちた菅元総理大臣は、「原発ゼロ」を掲げて戦ったが当選できなかった。 何故なら、国民の本当の願いは「原発ゼロ」ではないところにあったからだ。 小生が思うにそれは多分、「経済」ということだと思う。平たく言えば「食えるか?」ということだ。 菅元総理大臣は、国民のためを思うなら「原発ゼロ」という選択肢より「経済」という選択肢を選ぶべきだったと思う。 その上で、その下位の選択順位に「原発ゼロ」を置くべきだったのだ。 それを見間違って経済抜きで「原発ゼロ」を筆頭に持ってきたところに落選の原因がある。 そんなことを承知の上で敢えて「原発ゼロ」を標榜したのであれば、政治家として国民の利益より個人の信念を重視したことになり、 負けるのは当然で、民意は賢いとなる。
民主党が出直すと言うなら、優先順位の付け方の勉強から始めるべきだと思う。 斯く言う私も「脱原発」は要検討だと思っているのだが、それは経済が成り立つという前提でのこと。 「脱原発」と言ってれば誰かが経済はちゃんとしてくれるさ!ではない。
これから伸びる政治家は、経済のことをちゃんと考えることができる人だと思う。
経済は考えてみると難しい。それより「原発反対」、「護憲」とかのスローガンを掲げている方が楽だ。 しかし、昔は知らず今の経済情勢では、経済を真剣に考えなければならない。 そうでないと、今の学生がかわいそう。人生の出発点において少なからぬハンデを追うのだから。
小生は政治学には全くの無知だが、その中に優先順位についての記述はあるのだろうか? 政治学が政策の優先順位を問う学門だとしたら、當然あるはずだからあるのだろう。 となると、優先順位を付ける理論もあるはずだ。 恐らく、最適化問題の一種としてあるはずだが知りたいものだ。 無ければ、最適化問題としてモデル化しコンピュータに掛けて最適解を求めることも考えられるが、 そうなったらスーパーコンピューターのアプリとして「最適政策計算アプリ」が登場するかも。 また、量子コンピュータにお座敷が懸かるかもだな。 将来は、政策決定過程でもコンピュータ抜きには成り立たなくなる可能性は大きい。 人間という最も数値化しにくい存在をコンピュータが括る時代、そんなに遠くないと思う。 それまで生きているとは考え難いが、恐らく、寿司ロボットが握る握り寿司のような味のものだろう。 衛生的だが喰いたいとは思はないような。
 
 
 
 
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HPコメント
小柳 諄一郎
デイ=出居=イデイともいう。 農家であれば、座敷と庭の間にある客間のように使われる部屋のことだと思います(実際は外縁との間に部屋があったのでしょうか)。 古くは寝殿造りの寝殿の左右にある応接間のように使われていた部屋を言うが、そこから来ているのではないか?と思いますが。 (2012/12/18 23:47)
 
 
ラフティング
石井浩四郎
4年ほど前ラフティングを経験しました。写真のようなゆったりしたところではなく、長瀞の急流を下りました。夏でしたが若い人に混じって急流で振り落とされないように必死でパドルを操作したことを思いだします。ゴールについて水中に飛び込んで気持ちよく泳ぎました。又やりたいと思っていますがなかなか機会がありません。写真の人たちもこの後急流を下るのでしょうね。 (2012/12/19 22:14)