h30_佐賀墓参

H30/7/11
石井ト
今年も故郷のお墓にお参りしましたので、主に写真でご報告いたします。
今年の墓参は、天候が悪く、難儀しました。 初めは、7月3日〜4日で計画しましたが、丁度、台風7号が九州の玄界灘を通過するのにドンピシャで行きあたり、予定の飛行機が欠航で、断念しました。
台風一過したので、暫く間を空けた心算で、7月8日〜9日を当てました。でも甘かったようで、予想外に台風7号が過ぎた後も大雨が続き、 その影響を受けてしまいました。
当日の8日も、佐賀は雨やんでましたが、陸路の山陽道が大雨で、新幹線や山陽線、高速自動車道がアウトで、飛行機便に乗客が集中したのでした。 やれやれついてない!でした。
そんな難儀な旅でしたが、写真などは撮れましたので、良かったら、ご覧ください。
羽田空港第2ターミナルの65番ゲートで待ってるところです。
ここは19:00発福岡行きの出発ゲートです。
朝9:34分東青梅駅発の青梅特快で出て来ましたが、予定の13:15分羽田発全日空453便がいきなり欠航になり、振替便への切り替えのため14番窓口の回されて、 結局、振り替わったのは、19:00発福岡行きでした。
この写真はそのため、65番ゲートで待ってるところのショットです。
でも、この天候の中、乗れたのは良かったです。 出直すと言っても、お土産は生ものを買ってるし、塵にしないためには自ら食はなきゃならないし、とてもそんな自信は無いし、頑張って決行することにしたのでした。
結局、福岡空港から高速バスで佐賀駅バスターミナルに着いたのは23時ころ。 それからすぐ近くの東横インにチェックインしました。
そんな悪夢的な一日を過ぎての翌朝、東横インの1Fロビーから佐賀駅前を撮った写真です。
写ってる西友は、閉店してましたが、それ以外は爽やかな朝の風景が広がってました。
佐賀空港に降りていたら、キャンペーンで1000円レンタカーを借りるつもりでしたが、福岡に降り立ったものだから、レンタカーは止めて、 レンタサイクルにすることにしました。
佐賀駅構内に佐賀市営の観光案内所があるので、そこに行けば借りられます。簡単に。1台500円です。
そのチャリで、駅から少し西の方に行くと、嘗て我々に馴染みだった多布施川に行き当たります。 その川沿いの道を、長閑に進んで行ったら、これも馴染みだった、長崎線の鉄橋に出くわしました。 その踏切の中で、撮った写真です。南方向を向いて撮っています。
昔馴染みの鉄橋です。あの頃は、恐る恐る眺めたな〜という思いでが蘇りました。
今では、そんな気はありませんが、その初心な心が懐かしい。根はそのままだと思います。三つ子の魂百までもだから。
自転車で来ると、こんな思い出のところなどで、立ち止まって、昔を偲んだりすることができます。 車ではチョット無理。後続車に押されて、流されるのだから、立ち止まるなんてほとんど無理。自転車は自在だからいい。お勧めだ。
斯くて、ここにあるのは、明らかにアテンポラルな状態だ。アテンポラル("atemporal")とは、2018/7/22毎日新聞朝刊書評欄「TIMELESS」から抜粋すると、
超時間的、無時間的、反時間的、・・・temporal(時間制限のある、一時的な、はかない)の否定語である。「時間の枠に縛られない」、「時間を反故にする」、 「時間に逆らう」ような状態。「無窮」、「永遠」、「不変」、あるいは逆に「不断の変化」、 「無制限の反復」、「果てしない流転」にも繋がる。
とあった。
確かに、自転車はアテンポラルだ。そんな気どった言葉を使わないなら、気ままだ、と言える。 現代社会において人は、その共生社会が定める数々の規制に縛られる。例えば社会インフラとしての電車。 その利便性を享受するには、電車側が定める時刻表に、自分の行動を合わせなければならない。 さもないと、予測不能な時間、待たされることになる。便利さを得るために払う犠牲である。犠牲が嫌なら、規制に従って行動するのが賢いとなる。即ち、時間に縛られるとなるのだ。
このことから言えるのは、便利と時間は相関関係にあるということだ。 即ち、便利を追求すれば時間に縛られ、時間を追求すれば便利さは失われる、となる。
この歳になると、便利さには疲れる。 何故なら、便利さの代償を払い切れる自信がないのだ。だから不便でもいいからマイペースで生きたいと思うようになる。 となると、サイクリングはドンピシャだ。気ままに、琵琶湖一周でもしたいもの。 引退して時間を持て余す今、何故に、敵のルール(例えば、時刻表)に屈さなければならないと云うのか!・・・ 誰か、計画しないかな!琵琶湖一周アテンポラル・サイクリングを。
私は思う、これからは、「アテンポラル」が、商品開発のキーワードになるだろうと。
鉄橋から100m程下ったところにあるこの左の施設は、「大井手分水工」というのだそうです。生まれて初めて見る施設です。
近くに看板が建ってました。標題は「多布施川の水と大井手分水工」です。
説明文から抜粋すると、「大井出分水工は多布施川の水を大井手幹線水路(天祐寺川)へ分けるための施設です。大井手幹線水路(天祐寺川)の水は、市街地を抜けて、 遠くは遥か下流に位置する東与賀町の干拓地まで届けられています。云々・・・」 とありました。
この歳になるまで気にもかけなかったことですが、この広い佐賀平野で米を作るには膨大な水が必要という事実です。 そして、水には水争いという下手すると血で血を争う戦いの因が潜んでいます。そのような恐ろしい争いの源を、過去数百年に亘って断ってきたという歴史に思いを致すことができました。 このような巧妙な仕掛けが随所に在って、争いの素を断ってきたという歴史、素晴らしいと思います。・・・学校で習ってないような〜!?。・・・自信がないわけじゃないが、念のため訊いておきます。
学校で習ったことで憶えているのは、石井樋を造った成富兵庫茂安のこと。記憶では、洪水対策としての施設という認識だった。 でも、考えれば、治水事業というのは、洪水対策だけではなく、渇水対策でもなくてはいけないのだよね。渇水対策とは、佐賀平野に水路という血管状の仕組みを作ること。 葉っぱでいえば、葉脈状のものを作ることに当たる。・・・斯くて自然任せにしろ、人工物であるのしろ、結果としては似たようなものができるというのが面白い。 多分、末端部分にニーズがあれば、工まずもそのニーズを満たす構造物が形作られるということだろう。「大井出分水工」を見てそう思った。 ・・・斯くて、ナチュラリーとはニーズの子ということになる。
「大井手分水工」(左側)に渡るための橋です。この写真は多布施川の上流方向を撮っています。遠くに鉄橋も写ってますね。かすかにだが。
多布施川沿いを下って伊勢町辺りで、国道264号の大通りに出ました。
暫く南下すると、佐賀大学の正門らしいところに出、そこに建つ旧制佐高の記念碑を発見し撮りました。新制佐高の校章とは似ているが少し違うようでした。 父が旧制佐高だから、縁があるので撮った次第です。
東与賀飯盛にある常照院が我が家の菩提寺だから、その墓前で撮りました。 佐賀駅前からここまで自転車で5kmほど、丁度いい散歩道という感じです。
夏の最中の墓参は堪えます。若けりゃいいが。今度から、盆暮れ2回の墓参にし、暮れのタイミングで、大掃除しようと思いました。 息子連れで来て、息子に肉体労働は任せようという作戦です。・・・段々引き継がないといけないし・・・。
帰りは、15:45分佐賀発の便が取れて、スムーズに帰京の途に就くことができました。 私の乗ったANA456便は、滑走路の手前で、上海からの春秋航空便の到着を待って飛び立ちます。 この写真は、その待機中に撮りました。(撮影時刻 16:22:26)
春秋航空の到着便が到着し、着地して未だ機首が着地してない状態の写真です。
使ってるコンパクトデジカメは安物の所為か、シャッターを切って後、次のシャッターが切れる状態になるまでに結構時間が掛かるのです。 その点、一眼レフはパチパチ連続で行けますが、これは駄目。多分中に組み込まれた画像処理チップの処理速度が遅い所為でしょう。
この写真を撮って、次の写真を撮ったことは撮ったのですが、時遅く、機体の後ろ半分が撮れただけでした。
佐賀空港を西方向に離陸して、左旋回したところで撮った佐賀空港の写真です。(撮影時刻 16:28:08)
このまま、九州を横断し、別府湾に向かいます。
別府湾上空です。(撮影時刻 16:39:26)
エンジンの空気取り入れ口が写ってますが、その取り入れ口の少し右側に写っているのが別府市です。大分市はもう少し下で、写ってません。
ここで、飛行機の速度を計算してみよう。 目の写真からこの写真の時間差は11分18秒。とんだ距離は約112km。これから速度計算すると、時速約600kmとでた。 少し遅いが、これは離陸後徐々に高度を上げるため、速度は遅くなるのであろうと推測される。この程度の速度は、プロペラ機でも先の大戦でクリアしている速度であり、 決して速いとは言えない。因みに乗ってる飛行機はエヤバスA320である。
この機体は、欧州エヤバス社が製造したもので、1987年以来合計7250機を製造し(昨年までで)、今も製造し続けているヒット商品だ。 乗客数は150程度。三菱が手掛けている三菱リージョナルジェット機は90席程度だから、 これより1回りほどでかいことになる。
ヨーロッパは伝統的に飛行機に強い。ジブリの「紅の豚」でも紹介されたように飛行機とか、他にもロケットとか自動車とか蒸気機関車とか、 移動手段とその機械化というコンセプトのものに、 旺盛な国民的好奇心があるように思う。何しろ、新しいものを創造する源は人間の好奇心であるから羨ましい!
そりゃ商売も絡んではくるが、もっと奥にある原動力は、好奇心だろう。 それも、好事家のそれではなく、国民的であるところが面白い。白人種の特徴ではないだろうか。 その好事家と国民的とのバランスにおいて、国民的に傾くのが白人種なら、好事家限定なのが黄色人種だろう。 前者は産業革命を起こし、後者は後塵を拝した、というわけだ。
黄色人種の場合、好事家の能力は天才的というほど際立っている。例えば、漢字。 この発明は国民的好奇心由来ではなく、極めて優秀な一握りの集団が生み出したものである。 そうでなければ、あれほど複雑でしかも精緻な文字が数千年の歴史を刻んで生き続けるはずがない。 それほどある特定の人たちの能力は高いのだ。 だが、それが国民レベルで共有されてるかと言えば、そうではない。ごく限られた集団、これを好事家と呼ぶが、その限られた世界での創意研鑽に終始し、 国民レベルに広がらなかったのがその特徴である。
一方の白人種の場合は、旺盛な好奇心が、瞬く間に国民全般に知れ渡り、国民レベルで共有物となる、というのがその特徴だろう。
縦軸に好奇心の量をとり、横軸に人口をとる2次元平面を考えるとしよう。 黄色人種では、押並べて0に近いところで点が打たれるが、少数人数のところに、ピンと好奇心が飛び出た点が打たれるだろう。 一方、白人種の場合は、押並べてある程度の高さの辺りで、点が横並びして打たれるだろう。 云わば、前者のは特異点型、後者のは平均点型、である。
この両方の型で、科学技術進歩への相性を比べるとしたら、どちらが有利だろうか。 多分、後者だろう。何故なら、後者はいわば一般公開型と言えるから、国民レベルでの切磋琢磨が期待できるからである。
そこへ行くと、特異点型は、閉鎖的で、少数者による議論に終始し、進歩発展には後れを取ると思われる。
このような比較を人種問題に矮小化してはならない。じっくり事実を認識すべきである。それが歴史に学ぶということだろう。
写っているのは、愛媛県大洲市長浜で、茶色の川は肱川です。(撮影時刻 16:45:14)
肱川を流れる茶色の水が、このところの大雨を語っています。
河口を出た茶色の水が、上の瀬戸内海は伊予灘に流れ出しているのが分かります。
今度の7月豪雨では、肱川氾濫で5名の方が亡くなられたそうである。(ウイキペディア記載の朝日新聞2018年7月11日朝刊総合2面より孫引き)
松山市上空です。写っている川は「重信川」。右から左へと流れます。(撮影時刻 16:48:36)
中央付近に2本の橋が見えますが、左のが国道33号に架る橋。右のは県道194号に架る橋です。
更に、上部に弓なりの道が写ってますが、これは「松山自動車道」です。
俺って、爆撃機なら爆撃手に向いてるかも。兎に角、空から陸地の様子を眺めていれば退屈しない。・・・地図と合ってるというのが驚きではある。 思ったより正確だなという驚きだ。
写っているのは愛媛県西条市です。(撮影時刻 16:53:12)
写っているのは神戸淡路鳴門自動車道です。(撮影時刻 16:59:52)
上に写ってるのが淡路島。下は徳島県鳴門市です。
写っているのは淡路島です。(撮影時刻 17:01:20)
写っているのは和歌山市です。(撮影時刻 17:03:06)
上から少し下がったところの市街地がそうです。
写っているのは伊勢湾です。(撮影時刻 17:15:06)
上の方の雲の直ぐ下にうつってるのが「知多半島」。その右側の雲の下にかすかに写ってるのが「渥美半島」です。
左から右に突き出たのが「御前崎」です。その上は駿河湾となります。(撮影時刻 17:25:54)
ここは御前崎灯台がありますが、映画「喜びも悲しみも幾年月」が思い出されます。
愈々房総半島を横断し、羽田空港へ向かうところです。(撮影時刻 17:51:28)
写っているのは木更津市。左の方には「東京湾アクアライン」が写ってます。
羽田空港に着く寸前の写真です。(撮影時刻 18:01:36)
写ってるのはC滑走路。我々が降りるのはB滑走路です。やれやれ。
最後はバス旅となりました。(撮影時刻 18:12:12)
青梅着は21時。それから風呂入って飯食って、ゆっくり寝みました。
墓参は心に安らぎを齎します。・・・有難うという言葉が出ちゃいました。ご先祖様やお袋にです。
我々って何に祈るかと言えば、結局、仏さまではないのかな。それもご先祖様のが大きいと思う。 神という存在については正確には知らないのかも知れない。神を識って神を信じないのが無神論者なら、仏を識って神を識らないのは仏神論者かな?
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