花たち昇る伊吹山

石井ト
今朝のNHKテレビで8時から「小さな旅」をやっていた。
今日の旅先は伊吹山。
そこは、同期の友人伊吹君の遠い故郷かも知れないと思いながら、見ていたが、そこは平安の昔からもぐさの産地として知られていたそうだ。
面白かったのは、百人一首でお馴染みの和歌、
かくとだに えやは伊吹の さしも草
さしもしらじな もゆる思ひを
は、この伊吹山のもぐさを、好きな女(ひと)への燃ゆる思いに懸けて歌ったものとのナレーションだった。
私が使ってる本、これは息子が学校で使った教科書だが、そこでは、「えやは伊吹の」の「伊吹」がかなで書いてあったものだから、 見逃していたものだった。 番組では、「伊吹」と表記されていたし、旅先の伊吹山で取り上げた和歌ではあるのだから、 「いぶき」が「伊吹」であるのは疑いようもない事実と確信したわけである。
この和歌、音節がいいので、前から好きな和歌だったが、意味まで知ったのは今回が初めて。参考になったので、記事にしました。
小生なりに意訳すると、
このように得難いのは伊吹山のさしも草(「もぐさ」のこと)。さぞやご存じないでしょうね、さしも草(好きな女)への私の燃える思いを。
うまく引っ掛けていますよね。ユーモラスでいいかな!と思う。
最後に書いておきますね、番組での伊吹山への賛辞を。 それは、「花たち昇る伊吹山」でした。高山植物の宝庫だそうです。 紹介されていた花は、「キンバイソウ」、「カワラナデシコ」、「イブキアザミ」、「イブキトラノオ」、「クルマソウ」等々。 もっとあったけど思い出せない。上向いて咲く黄色の花が素敵だったのに!
それにしても素晴らしい!「花たち昇る」という枕詞を冠された伊吹山は。
学校で習ったころ、羨ましかったのは、「青丹よし」で形容された奈良の都のこと。 それから、「茜さす」というのもありました。「君」にかかる枕詞だが。 ・・・今は、「入日さす」だろうか、我々にかかるのは。それとも、「けなしもの」(毛無し者)かな、また、「しわめじり」(皺眼尻)? ・・・どうも自虐的で申し訳ない。
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