- 12月2日(十二月の発句)
妻が早っと 鉛筆差し出す パズルかな (石井ト)
(このところ、土曜日ごと、毎日新聞の娯楽紙面に載るクロスワードパズルに挑戦している。
今回で6回目ほどの戦歴だ。ぼけ度の自己チェックのためである。
家内はそれを知ってか環境整備に積極的だ。危機感の発露するところだろう。)
- 12月2日
師走になりました。去年は、手術直後の病室に幽閉。
今年は身動き自由なれど、諸般の都合で外出不如意。
羽ばたけど 出るに出られぬ 籠の鳥 (さがん)
(偕老同穴*)
* 偕老同穴(かいろうどうけつ)とは、共に暮らして老い、死んだ後は同じ墓穴に葬られること。
転じて夫婦の信頼関係が非常にかたいことを意味する。(ウイキペディアより:HP管理者)
大掃除 今年も何とか 逃れたし (さがん)
(去年は、入院を口実に免除)
- 12月10日
婆さまは モスバーガーに ぷいと入り (石井ト)
(郊外の西部新宿線の東大和市駅というところは結構賑やかなところですが、小生、そこで歩道を歩いていたら、
私の前を少し腰の曲がった婆さまがよたよたと一人で歩いてました。およそもんぺスタイルのような出立で。
そして、モスバーガーショップの前まで来ると、プイとそこへ入っていったのです。ありえないことが起こったようでわが目を疑いました。
まるで白日夢。キツネの嫁入りを見た感じ。)
- 12月11日
12月8日も 2・3日過ぎて 思い出し (石井ト)
(ご存じ12月8日は日本がハワイ真珠湾を攻撃し、太平洋戦争を始めた日だ。
今では、当日の新聞も書かないし、テレビでも報じていなかった。
それでだろうか、小生も気がつかず、今日になって、そういえば日本が無謀な戦争を始めた記念すべき日だったことを思いだした。
歳の所為ばかりではないのは、マスコミも取り上げてないことから、風化したのかもしれないし、思い出したくないという心理の現れかも知れない。
でも、昨日はNHKBS1で、「戦慄の記録インパール」の再放送をしてたよね。それ以外はダンマリだったと思う。)
- 12月22日
我ついに 一句もできず 冬至かな (石井ト)
(今日は待ちに待った冬至。だから、ずーっと何か冬至に相応しい句でも浮かばないかと苦吟してきましたが、奮闘努力の甲斐もなく、今日に至るまで、
浮かびませんでした。私の残された道は開き直りだけ。結果がこの川柳です。
この句は実は、川端康成の「山の音」からのパクリ。原句は、「我終に 富士に登らず 老いにけり」です・・・確か?
・・・映画「山の音」を見ての記憶ですからミスってるかも。山村 聰が、友人に話しかけるとき出てくる俳句でした。
聴いた瞬間いい句だなと思ったので、記憶に残ったもの。・・・「まだボケて ないと言いたい わけじゃない」ですよ。)
- 12月25日
我今だ 引っ掛かる方で 老いの境 (石井ト)
(23日の土曜日の毎日新聞に載ったクロスワードパズル(CW)、これにも挑戦しました。今回で9週目です。
いままでの実績では概ね2〜3時間ほどで解けましたが、今回のは難問で10時間ほども掛かりました。
難問というのは、ヒントの中にキリスト教絡みのが3問あって、煙に巻かれたのが原因。
その3問とは、
(1)「イエスの誕生を最初に御使いから知らされた羊飼いたちの相棒」が示す6字のヒント。
(2)「XXXXXのイエスは、布にくるまり飼い葉おけの中に」のXの部分5字のヒント。
(3)「キリスト教ではイエス・キリスト」が示す7字のヒント。
小生、仏教徒だから、キリスト教絡みのことは知らないとの予断で、ネットで調べまくりましたが、
答えはそれほど深い意味のものではなかった、というのが煙の正体でした。
例えば(2)の場合、普通、XXXXXの部分は「ベツレヘム」という答えを得ます。
でも、そんなのは予断というもの、もっと素直になれば答えが出るものでした。正解は「ウマレタテ」でしたから。引っ掛けかもだ。
数日前、NHKBsで、小津安二郎の「麦秋」を放送していた。もう何回も見た映画だが、今回とくに感銘を受けたのは、サントラで流れる音楽だ。
作曲は、伊藤宣二という方。老境にあるものの穏やかな心情を表しているような気がした。
若し聴いてみたいなら、「麦秋」というキーワードで検索し、ヒットした記事の中から、YouTube の文字のついた記事をクリックすることがお勧めだ。
昔の映画を見ていると、既に鬼籍にあるかつての名優たちが居並んでいて懐かしい。原節子、笠智衆、淡島千景、三宅邦子、菅井健一、東山千栄子、
杉村春子、二本柳寛、佐野周二などなどだ。更に、その頃のことが懐かしく思い出されて、泣けてくる。
人間らしさとは、命あるものの持つ思い出にこそあるのではないかと思う。AIには無理。死なないから。)
- 12月27日
大掃除 妥協につぐ 妥協かな (石井ト)
(今日は大掃除。主に台所でしたがレンジフードのところに油が付いてて大変でした。妥協しましたがね。
若し、思い通りにやろうと思ったら解体しないといけないくらいでしたから。
妥協とは理想と現実の間を埋めるもの。
式で書くと、「妥協=理想ー現実」でしょうか。
変形すると、「現実=理想ー妥協」。
この式から、逃げるとは、現実が極めて大の場合のこと。
即ち、妥協の量が小さい場合ということになる。だから、実際は、逃げるか、それとも妥協するか、の選択問題ということになる。
二つとも、どちらを選ぶかはやる人の自由である。要するに、妥協しないで逃げるか、妥協して逃げないか、である。
たまたま私は後者を選んだということになる。どっちがスマートかな?・・・永遠の難問かも!。)