80歳過ぎからのスマホ

(「スマホか ガラケーか」続編)

令和3年8月吉日 山 下 永 二
福岡に在住の上野政好君(13組)から「スマホはいいよ」と後押しがあって、長年愛用していたガラケーから遂に先月末にスマホの仲間入りしました。約1ケ月になり、戸惑いと驚嘆に開け暮れました。コロナ禍による外出自粛という不幸中の幸いに恵まれ多くの時間をスマホに専任することができた。80歳過ぎのジジイの悪戦奮闘を紹介しましょう。
  1. 購入までの戸惑い
    いろいろ調べたが、多種多様の資料があってどれがよいのかさっぱり分からなかったので、まずソフトバンクに行って相談してみた。値段が月払7千円から6千円のスマホを紹介され、高いなと思って、ドコモへ行ってみた。機種代と毎月払が分離されて、月払がガラケーより安く提示されたので決めることにした。説明もドコモが丁寧であった。
    ソフトバンクは、機種代と諸経費を合算して月払として提示したのに対し、ドコモは機種代と分離し月払を安く提示した。両社の営業販売の違いであったろう。韓国のサムソンの機種は安かったが日韓関係が悪いので、断った。蓄電量の多い方を優先して選んだため、やや横幅が狭いものになったのは悔やまれる。契約書を見ると、活字が小さく年寄向きに出来ていないので細部を読むのに苦労した。
  2. 操作の難儀さに悪戦苦闘
    • スマホには、多くのアプリと記号があり何を表しているかが分からないとタップできない。とりあえずタップして何を表すか試し打ちしてみた。不要なアプリも多いが消し方が分からないのでそのままにした。
    • タップに難儀
      年取ると指先が肉厚になって、タップが正確にできない。隣の記号を押したり、長く押すと他の文字に変わったり苦戦した。 ある時、なにを間違ったか?自分でも分からないうちに、夜中に名古屋の姪に電話をタッチしたらしく困惑した。 姪だったからよかったが他人だったらと思うと穏やかでなかったろう。それから電話恐怖心に陥り、記号のタップに神経をとがらせている。 メールで誤字を訂正できないで送信し、訂正をして先方に謝ったりした。 スマホはスピードが早いため、字句の訂正を確認する前に送信してしまったり、年寄が陥りやすい過ちでもあろう。
      スマホは、先指の細い若い女性の向きにできていて年寄向きにできていないと思いたくなる。スマホの形体は、片手で握りやすくするために幅がやや細目になる傾向にあると店員はいう。技術の進化に若者は追随できるが年寄はできない悲しさがある。一週間から十日位は、スマホに変えたことを後悔した。
      HPで石井俊雄君の「ライトなスマホ」の写真で、「タッチペン」を見て、これだと思い近くのヤマダデンキに買いに行った。これでタップが容易になり大部分が解決した。また、初心者向きに無料講習会が毎日行われているので週二回位受けに行ってスマホ操作に慣れるようになった。
  3. IT技術に驚嘆
    • 地図(マップ)の驚き
      自宅は矢印で示され、指先でスライドしたり、ピンチして周辺の地名、道路、交通機関等大小に変わり、探し求める店舗まで画面に写し出される。また航空写真までみられる。息子によると自宅の建物まで写真入りで見ることができるという。警察の犯罪捜査に役立つと思った。自宅を縮小していくと日本地図に変わり、更に世界地図にまで展開できるのには驚きだった。東京オリンピックで亡命した女性アスリートの出身国 ベラルーシはどこにあるか即刻地図で見ることが出来た時は更に感嘆した。GPSという宇宙衛星から電波を受信しているらしい。
    • 現在地の天気予報が詳細に見られる
      現在地の天気を5分毎、1時間ごと、今日明日、週間天気、台風状況など詳細に見られ、IT技術に敬服した。TVの天気予報より身近な情報なので毎朝見ることにした。
    • 多様な通話・通信手段
      NINE、WiFi、Gmail、ドコモ通信、マイクロソフトと多種なメール送信ができる。
      然しながら、これらに精通するだけの能力がないとできない。とりあえず、上野君のお勧めの NINEを設定した。 これらには、暗証番号やIDというややこしい数字が必要だ。
      暗証番号は、カードや銀行など至る所に存在し、どれがどの暗証番号か混乱しそうだ。
    • データを揃えた健康管理
      自己の氏名、生年月日、体重、血圧を記入すると年齢相当の目標データが示され、自己管理ができるようなシステムになっている。持ち歩けば毎日の歩数も記録され統計的に管理できるようになっている。中年以降の健康管理かもしれないが、スマホの進化したサービスであろう。
    • 最近のスマホは最新の優れたカメラが装備されているという。反転して自己写真が撮れたのも驚きの一つだった。今後は編集管理する技法が残されている。
  4. スマホはIT技術の優等生
    • 携帯移動手段にPCを結びつけた便利な機器である。PCはマウスで操作するが、スマホは指先で操作し軽量なので、若者が飛びつくのは理解できる。80歳過ぎた年寄にはいささか操作は難儀である。マスターするには困難だが、スマホの世界に一歩足を踏み入れたという満足感はあるが余生の趣味として付き合っていくものと思った。
    • スマホは、GoogleがAndroidをAppleがiPhoneを開発し世界中に展開して広め、米国のGoogleとApple二社がIT技術を競争して5G世代にまで進化してきた。
      世界のシェアは、Androidが多いが、日本では、iPhoneが半数を占めているそうだ。
      世界のIT企業業績は日本の国家予算に匹敵するという。正にスマホは「デジタル産業革命」の優である。
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