政治番組考

石井ト
今、パラリンピックの最中の所為か、ニュースの時間にニュースが見れないことが多い。
例えば、Bs101のニュースは、通常、7:50分とか、11:50分とか、概ね各時刻の50分〜00分の間、放送されていたが、 今は、ニュースではなくパラリンピックとかオリンピックとかスポーツ番組とかの番組になってることが多い。 普段の通俗番組と、ニュース番組を、同一レベルの情報価値で扱うのは如何なものかと思う。
この例に見るように、最近、テレビの質が落ちてるように思う。NHKは、国民がその運営費用を負担している組織である。 一方、民放は、その運営費用は全て放送会社が負担してなされている。 従って、NHKは並みの通俗性から離れたポジションで、物事を見ることができるはず。なのに、最近、 通俗番組とニュース番組との区別がつかなくなったように見えるのは笑止なこと。あたかも民放化したかのようだ。
NHKの日曜討論という番組、これは随分前からやっているのは知ってたが、最近では見たことがない。理由は、面白くないからだ。
ところが、最近、民放で政治番組をやる様になり、これが結構面白い。理由は、参加者一人一人が、意見を言うように展開されるからだろう。 抽象的な話で逃げようとしても、司会者の突っ込みがそれを許さず、本音に近い発言を引き出すところが面白い。 その民放番組は、具体的には、Bs108の「プライムニュース」、Bs106の「報道1930」である。
小生、これを見ながら、若しかしたら、これらの番組が政治を変えるかも知れないと思ったりする。 というのは、生の政談なんて、この番組が無ければ知る機会がないので、知らないまま、政治家の自由に任せるしかないが、 この番組を見れば、ある程度、政治の裏側が分かるようになるし、発言者の話から、その発言者の知性や情熱がある程度見えてくるのも大きい。 NHKの日曜討論にはない面白さがそこにある。
以上のことから、NHKに対し、小生が指摘したいのは、次の3つだ。
  1. ニュース番組の取扱い
    ニュース番組は、一般市民に、最新のニュースを与える重要な情報提供ミッションだ。だからそのタスクは、並みの娯楽・教養の通俗番組と比べて高位にあるはず。 なのに、その認識が保たれているのか怪しい。従ってその認識に立ち返って、自らのミッションを忠実に果たしてもらいたい。 具体的には、ニュースの時間にはニュースを流す、ということだ。
    若し、そのような認識が持てないのなら、そのように宣言して、NHKは並みの娯楽・教養の通俗番組提供ミッションがタスクだと宣言すべきだろう。 どっちつかずは困る。市民を欺くものだから。
  2. アナウンサーの声調
    最近、変な作ったような声でアナウンスするNHK番組が多い。 小生など、その声には耐えられないから、内容見る前に、チャンネルを変えてしまう。
    その変な声のアナウンサーにしてみれば、他のアナウンサーとの差別化ということだろうが、見る人への悪影響は計り知れない。 何処の方言にもないイントネーションで語って新しい日本語でも作ろうというのなら、事前に環境調査すべきだろう。 そんなことまで心配せざるを得ないようではNHKは劣化してるいると言わざるを得ない。
    最近の若者の言葉使い、一言で言って餓鬼っぽい。 色々なメディアの影響の結果かも知れないことに鑑み、ちゃんとして日本語スピーカーが増えるよう留意すべきだろう。
  3. 政治番組の刷新
    久し振りにNHKの日曜討論を見た(9月5日 9時〜10時)。
    進行は司会者が、6人の参加者一人一人に質問を投げ、訊かれた人が応える、というもの。 感想は、まるで出来レース。多分、事前に質問状が渡してあるかのようだった。 熱気も感じないし、淡々と紙を読むという感じだった。
    司会者の突っ込みも、参加者同士の討論もなしで、さながら通夜みたいで生気なし。 日曜討論をもっと本音化しなければならない。即ち、事前に準備した紙を読み、抽象論でいい加減にお茶にするのではなく、 本音が聞けるようにすべしとなる。
    人数も6人は多すぎる。時間が1時間しかないのにだ。 政党に対し平等に扱うのは当然だが、実効性という観点から、絞り込みが必要だろう。 国民は、それを望んでいると思う。そして、政治家を見える化する番組にすべしとなる。 そうすれば、わが国の民主主義の発展にも繋がるというものだ。
以上だが、民放の政治番組って、政治の世界を変える可能性が強いと感じた。 今まで、好事家の中だけの情報が、この番組を通して、一般の庶民に行き渡り、それが選挙を通して、政治世界に進化を齎すだろう。 NHKは向いてない。金握られてるから。民放頑張れ!だな。
だが、ポピュリズムに注意のこと。
 
 
 
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